その一枚で、未来を拓く
~作り手とつながる8つのお話 第3話~
小規模農家さんたちが、有機栽培により大切に育ててくれたオーガニックコットン。
収穫を終えたコットンの次なるバトンを渡されるのは、
インド・ラージュラクシュミの作り手たちだ。
肌触りの良さだけに胡坐をかかず、
より多くの人の心を掴むデザインを。
そんなシサム工房の想いとともに、伴走してくれている頼もしいパートナー。
「タテ模様、ナナメ模様といった編み地の切り替えを、
うまくワンポイントに取り入れたい。」
そんな難しい注文をしてしまったときも、スタッフの出張時に
夜遅くまで一緒に工場に残って、何度もチャレンジしてくれた。
シサムのデザイナーは、「こちらがお願いしたデザインを、そのまま作ってもらう」という従来のコミュニケーションから、
年々、少しずつ変化が生じてきていると話す。
「このデザインなら、こういう編み方にしてみたらどう?」と
向こうから提案をしてくれるようになったのだ。
深刻なコロナ禍にも関わらず、彼らのアイデアと努力が詰まったサンプル服が
先日インドから届いたところだ。
少しでも喜んでもらえるデザインにしていきたいという
決して立ち止まらない彼らの足音が聴こえてくる。
“フェアトレードの工場でも、技術の高いことができるのだ”と、
自分たちの技術に誇りをもちながら、一つ一つできることを共に増やしていきたい。
シサム工房のサンプル服を見て、海外のフェアトレードショップのバイヤーから、
「このデザイン良いね!」と声がかかることもあるそう。
彼らとシサム工房の小さな革命の連続が、
世界各国のフェアトレードファッションに、可能性の種を植えることだってできるかもしれない。
ニットを作るチームの代表・サウラバさん(左)やメンバーたち。
「デザインにこだわるシサム工房の服を作るのって、大変じゃない?」
「難しいけれど、楽しいんだ。」
「色々とチャレンジをして、一枚の服を完成させることができた瞬間が、本当に嬉しい。」
私たちの問いに、そう答える彼らの眼差しのなかに、
未来へつながるフェアトレードの道筋が、垣間見える気がした。
FAIR TRADE LIFE STORE by sisam FAIR TRADE
タニ
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