元気がでるレシピ
今回の執筆者は、スタッフのナベワリ。
日ごろから考えている、「食」について。
読んでいるだけで、お腹がぐうぐう鳴ってしまうコラムが届きました。
元気がでるレシピ
私の母は、料理が好きで、調理師の免許を持っていました。
小さい頃から、いつも母の手からは、
ごはんを作ったあとのおいしいにおいがしていた記憶があります。
お昼ごはんがカレーの時は香辛料のにおい、
おやつがドーナッツの時はお砂糖のにおい。
当時は作ってもらえるありがたさを特に意識することもなく、
はじめて食べたコンビニのおにぎりをとても美味しく感じていました。
おやつは300円!と決まっている小学校の遠足では、
友達と駄菓子屋に行くことを楽しみにしていたのに、
手づくりのクッキーを持たされてがっかりした記憶もあります。
母が得意なことは、娘も得意ということもなく…。
特に教えてほしいと頼むこともなく…。
私は結婚するまで、うどんの出汁のとりかたもわかりませんでした。
しかし子どもを4人授かり、
そのうちの1人はアトピー皮膚炎をもっているということで、
今になって「食」の大切さを改めて感じるようになりました。
ただ「食べる」という行為だけでなく、
楽しい気持ちで食べるということ。できるだけ原材料に近いものを食べるということ。
私だけかもしれませんが、できたての料理を食べると、
その瞬間から、自分の中で「元気」というものに変換されていくような感覚があります。
子どものアトピーがずいぶんよくなったことも、
「食」を大切にしてきたことが、大きく関係しているのかもしれません。
そして、思い出すのは母の手のこと。
今の母の手はどんなにおいがするのだろう。
小さなころから、安全なものを食べさせたいと
朝昼晩ごはんを作り続けてくれたこと。ありがとう。
幼稚園のとき、お弁当箱の卵焼きに卵の殻が入っていて、文句を言ったこと、
今になって申し訳なかったなぁと思います。
普段は照れくさくて「ありがとう」の一言が言えないうえに、
今は私の住む京都から、母の住む神戸にさえ、会いに行けない情勢。
全てが落ち着いて、実家に帰省ができた時には、
恥ずかしがらず言葉にして伝えようと思います。
生活のこと、仕事のこと、子どもたちとの時間のこと。
今、家で過ごす時間のなかで、暮らしを見つめ直すときが来ているのかもしれません。
私の元気がでるレシピ。
母が作るメニューのなかで一番の私の好物、ハンバーグのレシピをご紹介します。
私の子どもたちも大好物のメニュー。
作っていると子どもたちが寄ってきて、「まだ?まだ?」と聞かれます。
そのうち「僕がこねたらおいしくなるかも」などどいいながら手伝ってくれたり。
皮付きのポテトフライとサラダ、コーンスープをつけるのが我が家の定番です。
材料は、
〈たね〉
・合いびき肉・豚ひき肉
(豚ひき肉だけでもOKですが、牛ミンチが入るとおいしい。コストを抑えるために豚ミンチ多め)
・玉ねぎ(普通の玉ねぎでも新玉ねぎでもどちらでも)
・卵
・パン粉
(生パン粉だとさらによい)
・牛乳
・塩、コショウ、あればコリアンダーパウダー(ナツメグでも)
〈ソース〉
・ケチャップ
・中濃ソース
・バター
・赤ワイン(なければお料理酒)
・お砂糖(コンデンスミルクでも)
・牛乳
ケチャップのようで、でもちがう?!
甘くてコクのある美味しいソースのハンバーグです。
友人に作ったとき、余ったソースを白いごはんにかけて食べていました。笑
いつも通りの日常が送れることが、当たり前でなかったことを実感する毎日。
「ごはんを作る」ということは手間も時間もかかることですが、
作ったものを食べてもらえること、家族で食卓を囲めることのありがたさ。
今、毎日のごはんが、家族を、生活を、つないでくれています。
日常を送れることに感謝を込めて、これからも「元気がでるごはん」を作っていきたいです。
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ナベワリ