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世界を変えるこの一着(2)
~ファッションレボリューション特別コラム~
2021年4月24日。
今年も「ファッションレボリューションデイ※」の名のもとに、世界中で多くの人が声をあげている。
私は、sisamで働く8名のスタッフに話を聞いてみた。
彼女たちが日常のなかで紡ぎだす、等身大のファッションのお話。
これは私の話でもあり、きっとあなたの話でもある。
第2話 大切な道しるべ
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キタが働く神戸三宮は、まさに都会の喧騒のど真ん中。
たくさんのものが溢れた景色のなかで、日々を過ごしている。
環境やみんなにとって優しいモノを選び、
一つのモノを長く長く大切にする日常。
そんな自分の思い描く生活のうえに、忙しない時間が容赦なく重なっていくと、
ついつい自分が大事にしていたいものを忘れてしまう時が、誰にでもある。
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そんな時、「こうありたい自分」を支えてくれる存在が
キタにとって「ファッション」だという。
「大丈夫」とそっと勇気づけるように、自分を包んでくれる。
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“10年前の震災を機に、自分が身を置く社会や自身のことを
立ち止まって考えるようになりました。
それまで、モノを買って、使って、捨てるという行為は
ただただ自分の欲求を浪費している感覚がありました。
私は一体何してるんやろうなぁって。
大量生産、大量廃棄。
そんな社会の仕組みには、はまりたくない。
なりたい自分や、目指したい暮らし方が見えてきたきっかけでした。”
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キタは、シサム工房で働くまで、フェアトレードという存在は知っていながらも
どこか見ないようにしていた部分があったと話す。
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作り手、環境、社会、「みんな」にとって優しいものづくり。
たくさんの服や雑貨と出会い、その「みんな」に自分が含まれているのだということを
着る心地よさ、使う喜びから、徐々に知っていった。
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商品そのものの魅力だけでなく、長く長くその人に寄り添えるように
「お手入れ方法」もしっかりと伝えるスタッフの姿勢にも感動したという。
“日頃からきれいに装いをキメているスタッフも、
実はアイロン無しでおしゃれに着られる方法を研究していたり。
クリーニングに出すのではなく、自分でできる手入れ方法を試していたり。
お洋服を大切にしたいという気持ちを、
息を抜きながらでもいいよと、叶えてもらえた気がしました。”
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キタにとって、そのなかでも大好きな一枚がある。
3wayで楽しめるMHクロスパンツだ。
オリエンタルに美しく履きこなすことのできるこのパンツは、
不思議と東洋人であることの自信がみなぎってくる。
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前でポケットやリボンを見せるスタイルにすると、カジュアルな装いに様変わり。
とくにお気に入りは、独特の風合いをもつミックスグリーン。
異なる糸が織りなす深みや光沢感は、コットン100%とは思えない表情を見せてくれる。
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ヒモで結ぶことで、身体の締め付け感もなく
性別や体型、流行など、あらゆるしがらみから軽やかに開放してくれるのだ。
自分らしいスタイルを見つけたい。自分に自信をつけたい。
そんな人にこそ、出会ってほしいパンツだ。
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“コロナ禍の社会で、お金の使い道を今一度考えるようになった人は多いと思います。
「考える社会」になってきているのかもしれません。
多くの人がコロナの影響を受けてきたこの一年ですが、
誰よりもその現実を突き付けられ、途方にくれているのは、立場の弱い人たち。
生産者への賃金未払い問題が色んなブランドで起こっている今の状況も、多くの人に知ってほしい。”
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“今、皆さんが選ぼうとしているその服のブランド。
その背景にどんなことが起きているのか。
まずは少しずつでも意識し、声をあげて、作りたい社会を思い描くことから。
そんな風に、今を、未来を、変えていけたらいいなと思います。”
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キタが描く未来。
私やあなたが描く未来。
私たちは伝え続けていきたい。
その一枚の服が、私たちが向かう未来への
大切な道しるべとなることを。
FAIR TRADE LIFE STORE by sisam FAIR TRADE
タニ
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※ファッションレボリューションデイ
2013年4月24日、バングラデシュの「ラナ・プラザ」ビルが崩壊し、
そこで働いていた1100名を超える衣料労働者が亡くなった。
当時の労働環境や作り手の人権問題が明らかになり、
この事故をきっかけに、人々はファッションの裏側にある世界へ目を向け始める。
衣料生産の現場で働く人々の労働環境に目を向け、
適正な賃金が払われているかを訴える、世界規模のムーブメントが
ファッションレボリューションだ。
特に事故のあった4月24日は、「ファッションレボリューションデイ」とされ、
毎年、世界各地で多くの人が声をあげている。