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旅するコラム「マンジュさんが働く家」
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インド・デリーの近くのNoidaという街。
2019年の出張時、商品部のキドウが宿泊先に選んだのは、とある一般家庭だった。
インドでの民泊は初めての体験だ。
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そこで出会ったのは、お手伝いの仕事をするマンジュさん。
ネパールから出稼ぎにやってきて、もう長くこの家で働いている。
明るい人柄と、テキパキとした仕事ぶりで
家族からも大きな信頼を得ている人だ。
キドウと彼女は、言葉が通じない。
持参したヒンディー語の指差し本を取りだしても、通じない。
それでも、なんとか身振り手振りで、会話をする。
「ご飯は食べた?」
「暑くない?」
不思議と互いの意図が通じ合う。
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初日の朝食、キドウにはゲスト用の朝ごはんのシリアルを出してもらった。
他の家族が口にしている伝統的な朝食に惹かれて、一口いただく。
「美味しい…。明日からは私も同じ朝食を食べたいです!」
そんなキドウの言葉に意外そうな顔をしながらも、マンジュさんは喜んで料理をしてくれた。
マンジュさんの台所仕事。
彼女はとっても料理上手だ。
じゃがいもをつぶした、インド版のお好み焼きのような料理。
名前は忘れてしまったけれど、これが本当に美味しい。
文化や言葉はちがっても、
地球の裏側、誰かの家の台所では、幸せな音と匂いで溢れている。
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マンゴーを甘辛く煮たチャツネや、パクチーソースつけて
手でちぎって食べていくスタイルだ。
みんなで同じものを食べるということが、どれほど大切なことか。
一口一口、その温かさを味わう朝の時間だ。
生活に根付いた料理を並べ、食卓を囲む。
美味しいねと笑い合う。
私たちにとって一番強いコミュニケーションなのかもしれない。
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彼女たちと5日間の日々を過ごしたことで、
キドウは、民泊を選んでよかったと心から感じた。
「出稼ぎ」という形で、故郷から離れた地で快活に働きつづける
マンジュさんという女性の姿を知ることもできた。
勇気を出して、人の家のなかに飛び込んでみることで、
全くちがうインドが見えてくる。
その土地やそこで生きる人々が、より鮮麗に、体温をおびて
私たちの記憶に刻まれる。
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今日もマンジュさんは、台所で美味しい音を奏でているのだろうか。
ふとあの日の食卓を思い出す。
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