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編み上げたのは、旅の景色
いざ、sisamの旅へ 最終話
手編みの世界をたのしむ季節が、今年もやってきた。
「旅」コレクションの最後を飾るのは、ニットだ。
手編みで景色を描く
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今から1年前、デザインサンプルをみてスタッフが一斉に目を輝かせたのが、3着のセーター。
これまでにない、まるで絵をまとっているような手編み模様。
奥深く広がる海、静かな森の木立、風に揺れる花々。
それは誰もがどこかで見たことのある、旅の景色だ。
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これを編み上げるには、相当な技術と根気が必要だということがすぐにわかる。
かなり難しいので、今まではあきらめていたデザイン。
特に花の模様は、ネパールの作り手にとって、今までで最高難度のものづくりだ。
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季節が巡るたび、同じ繰り返しは一つとしてないフェアトレードのものづくり。
前に前に、進んでいく力と想いを持ったたくさんの作り手が、次の扉をひらいてくれた。
着る人の年齢や、流行りのデザイン。
そんなものを全て飛び越えた一生モノのセーターが、たくさんの人の冬に届いてほしい。
わたしの旅
デザイナー・ワタナベの旅の価値観に、私ははっとさせられた。
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非日常を求めて、昔はよく旅に出ていたワタナベ。
そこに行くと自分のなかの何かが変わるんじゃないかと思っていた。
20代のとき、ふと立ち止まる。「あ、変わらへんな」
景色が変わっても、関わる人が変わっても、自分の核となる部分は何も変わらない。
むしろ、変わらないということを一番気づかされるのが旅なのかもしれない。
そこからは良い意味で旅に期待しなくなったと、ワタナベは話す。
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そして数年前、コロナウイルスの拡大により、日常がとつぜん非日常になった。
出かけることもできない、会いたい人にも会えない。
“あ、こんなにも簡単に日常って変わるんだなって。
自分の中ですごく大きな出来事でした。
でもそこで今まで毎日見ていた景色も、特別なものに変わったんです。
いつも歩いている近所の道。
そこに花が咲いていて、風が吹いている。それがなんだか本当にありがたくて。
何かを求めて遠くに行かなくても、満たされるようになりました。”
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だからこそ今回ワタナベがデザインしたセーターには、具体的な場所ではなく、誰もが目にしたことのある景色が描かれている。
私たちが想い焦がれている旅の景色は、実はごく身近な日常の景色にも存在していることを、そっと教えてくれている。
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ワタナベは、旅の道のりは「編み仕事」にもよく似ていると話す。
“今回のテーマの「旅」を、編み物と結び付けたときに、なんだか一緒だなと思ったんです。
予想はできるけれど、編みあがるまでどんな形になるのかわからない。
旅も、終えてみたときに初めて自分のなかで何かが形になっていることがあります。
コツコツと前へ進むことの豊かさを、そこから私は感じるんですよね。
それを伝えることができれば嬉しいです。”
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作り手がそれぞれの家や工房で、一歩一歩、一目一目編み仕事をすすめていく。
ニットで肌を包む冬のひとときに、その長く豊かな旅路を想い描いてほしい。
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タニ