我が家の保存食
お家籠りに欠かせないのは、保存食。
冷凍食品も便利だけれど、
こんな時こそ、手づくりの保存食を作ってみるチャンスかもしれません。
今回は2名のスタッフの「我が家の保存食レシピ」を少しのぞいてみましょう。
季節を食べる
スタッフのウメトから、なんとも羨ましい保存食レシピが届きました。
ウメト家の庭には、昔、祖父によって植えられた様々な「食べられる木」があります。
まさに今、夏みかんと花山椒の花摘みが始まっていて、6月の梅仕事まで大忙し。
収穫した夏みかんはヨーグルトに入れたり、
皮はジャムにしたり、最後の最後まで無駄にしません。
花山椒は花が開いたら美味しくないので、旬を逃がさないよう、
鮮やかな若草色のつぼみから、うっすら黄色の花が見えるか見えないかの時までに摘みます。
なので、花が咲いているのを見つけたら、なんとも悔しい気持ちになるそうです。
そして収穫した花山椒で作るのが「佃煮」です。
母の適当な目分量レシピで。
花も葉っぱも手についてきたらそのまま一緒に煮てしまいます。
材料は
鰹節約2袋、牡蠣醤油少々より多め、酒少々(小さなグラス3分の1ほど)
酒と醤油、花山椒、鰹節の順番に鍋に入れて、煮詰めるだけ。
冷めてからタッパーに移し替え冷蔵庫で保存をします。
花山椒のおにぎり、自家製たくあん、昆布と椎茸の佃煮とおすましを、お昼ご飯に。
お漬物も佃煮も保存食。
食べたい時にさっと冷蔵庫から取り出せてとっても重宝します。
もうこれだけで十分幸せな気分になってしまいますね。
“「春の皿には苦味を盛れ」ということわざがあります。
その理由は、苦い食べ物を食べることによって冬の体から春の体へ、
つまり、冬の間に体内にたまった老廃物を出して、
ビタミンやミネラルを摂り入れようという知恵だそうです。”
“春の美味しい旬のものはまだまだたくさん。
今年は特に、春の食材を使った新しいレシピにチャレンジしてみようと思っています。
家で楽しく過ごしながら、「旬を食べて身体が喜ぶ」を感じている特別な春。
保存食万歳!食いしん坊万歳!!”
どんな状況であっても、季節は美しく巡っていくのだということを
「美味しい」という幸せから気づかせてくれる。
ウメト家の庭からは、今年も、春の賛歌が聴こえてきそうです。
瓶に詰める幸福
ゆず酵母、レモンシロップ、酒粕酵母、米ぬか酵母・・・
スタッフのハマグチの家では、
瓶詰めされた保存食がずらりと並んでいます。
この季節には、筍の水煮を。
真空で瓶詰めしてしまえば、1年程保存できるというから驚きです。
〈レシピ〉
タケノコのあく抜きをして、茹でる。
↓
茹ですぎないように注意して、少し固めの状態で鍋から出す。
↓
瓶に、タケノコと水を入れ、軽めにフタを閉めておく。
↓
鍋に、瓶半分くらい浸るほどの水を入れて、30分沸騰させる。
↓
一度取り出して、瓶のフタを固く締めてから、
今度は、鍋に瓶全体が水に浸る状態で、再度30分沸騰させる。
↓
鍋から取り出し、瓶をさかさにして、自然冷却
※真空状態になっているため、使うときはフタにスピックなどで穴をあけると、
瓶が開きやすくなります。
ある日のお昼ごはんは、タケノコのパスタ。
今回は、子持ち高菜(アーサイ)を使いましたが、おススメは菜の花とのコラボだといいます。
“タケノコと菜の花。
どちらも春の旬ですが、少しずつ時期がずれているんです。
なのでこの両方の旬が重なり合う、わずかな瞬間を味わう楽しみがある。
旬を味わうということは、そういう刹那的な喜びを持つことなのかもしれません。”
“我が家の保存食の原点は、妻の「もったいない」という気持ちから。
例えば、義理の父が釣りをするんですが、一気に食べきれないほどの魚を釣ったとき、
捨ててしまうのは絶対もったいない!ということで、
イワシのアンチョビを妻が作りました。
大切な食材を時間の経過から守り、
季節が巡ったあとにも、まだ美味しく食べることができる。
そんな保存食だからこその特別な幸福があります。”
ハマグチは、最近の日々のなかで、
改めて「家で食べること」のありがたさを感じているといいます。
“最近は、外で食べることがなかなかできない状況。
だからこそ、お弁当を作ってもらえたり、
家族で毎日食卓を囲める時間が、どれほど大切なのか。
改めてそのことに気付けたように思います。”
並んだ保存瓶の数だけ、その時々の家族の想いや、ささやかな幸福感が
大切に足されていっているのかもしれません。
この春に作った保存食たち。
1か月後、2か月後、その味のアルバムをめくる日が、私たちの笑顔であふれていますように。
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ウメト、ハマグチ、タニ