
無心時間
あらゆる雑念を吹き飛ばす、無心時間。
さっきまで明るかった空の色も、
気付けば、夕暮れのグラデーションに。
時間の経過の早さに、は!っと驚かされる。
隙あらば色々な不安がよぎってしまう日々ですが、
なにも寄せ付けない、自分の世界に没頭する時間を、皆さんはお持ちでしょうか。
私は最近、そんな「無心時間」を手にすることができました。
エンドレスザクザク

前からずっとやってみたかった木版の世界へ
片足を踏み入れつつあります。
といっても、初歩的なものしか彫れないレベルですが。
シナベニア板と彫刻刀さえあれば、実はだれでも楽しめる木版。
ザクっザクっと木をくり抜いていく感覚が、とんでもなく心地良いんです。
お腹がぐぅぐぅ鳴っても、カラスがかぁかぁ鳴いても、
おかまいなしに何時間でもザクザク、ザクザク。

そして、いざ版を押してみるときの楽しさたるや!
茶封筒や、紙袋など、日常的につかえる自分だけの小さな作品です。
和紙に押して、手づくり便箋として、ささやかな贈り物にも。
かすれた部分さえ、「味」ということにしてしまえば
失敗知らずの創作活動です。
ひとり盆ダンス

昨年の夏から、盆踊りの楽しさに目覚めた私。
私たちの事務所がある京都左京区では、夏になると
地域のお祭りに、大学生や家族連れなど、多くの人が集まります。
もちろんメインイベントは盆踊り。
白髪の女性が、なんとも美しくなめらかに、そして自由に踊っている様子に
「こ、これが…”しな”というものなのか…!」と衝撃を受けた記憶があります。
人生の先輩として、ただただ脱帽の瞬間でした。

今年の初夏は、お家でひとり盆ダンス。
ミュージックリストは、炭坑節と江州音頭。
ちゃぶ台の周りをくるくると、ひたすら踊りつづけます。
いかに手先を美しく魅せるのか、”しな”とやらも研究中。
激しい動きのない盆踊りゆえ、下の階の人を気にせずに
ほどよい運動にもなります。
人間とは、本来踊る生きものだ!!
そんなことを心でつぶやきながら、リズミカルな手拍子を部屋に響かせます。
また大勢で楽しく自由に踊れる夏が来る日を楽しみに。
いまはひとりで、盆ダンス。
野草散歩

新緑の5月。
里山、草原、花畑…。
壮大で美しい風景を探しに行くには最高のシーズンです。
しかし今年はそれが叶わなくなり、がっかりしている人も多いはず。
スタッフのミズカミも、その一人。
その代わりに、気分転換のために近所をぷらぷらと散歩する日々。
そんな時、「野草図鑑」と出会いました。
図鑑を手にしたその日から、ご近所の小さな風景が、
一気にワンダーランドへと様変わり。

“図鑑を片手に、目にうつる野草や野花たちをじっと観察し
色をヒントに、ページをめくっていって…。
今まで風景の一部だった正体知らずの植物たちの
名前を発掘できたとき、思わず声をあげてしまうほどの嬉しさがあるんです。”
200mくらいの距離を進むのに、気づけば30分もかけてしまうことも。
図鑑に挟むふせんも、日に日ににぎやかになってきました。
葉、つぼみ、花びら。
刻一刻と、少しずつ変化していく色彩や形に、
命の不思議さと美しさを感じて。
ミズカミは、今日も野草散歩に出かけます。
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タニ、ミズカミ
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~今日ご紹介した本~
「色で見わけ五感で楽しむ野草図鑑」
著:高橋修、藤井伸二