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一角を愛す 3
sisamの過ごしかたシリーズは、今回が最終話。
今回も、シサムのスタッフが愛する”我が家の一角の風景”を集めてみました。
とてもささやかだけれど、毎日、毎日、小さな幸福を生んでくれる。
そんな特別なスペースを持つことは、私たちの生活の水源になるように思います。
想いがあつまる場所
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あざやかな色彩が目にとびこんでくる、エンドウ家の小さなコーナー。
アクセサリーかけとして使っているので、毎日必ずこの一角と向き合うことが習慣となっています。
こちらに、グググっと強い視線を送ってくるお面は、長男の渾身の作。
ラーメンのような前髪が、良い感じに垂れているところが、エンドウのお気に入りです。
最新作は、もうすぐ7歳になる長女の紙皿のギター。
真っ白の円盤に、まさかの弦一本というのは、大人にはなかなかできない潔さ。
これぞシンプルイズベストな最先端の楽器からは、一体どんな音色が響いてくるのか。
思わず手を伸ばしたくなる存在感があります。
そんなほほえましい小さな図工展のような一角には、
エンドウの母が、海外出張のたびに送ってくれる交通安全祈願のお札やお守りも、
静かに並べられています。
子どもたちとの生活の可笑しみとエネルギーの隣には
いつも大人たちの愛情が並走しているのだということ。
エンドウ家の毎日の、そんな楽しく温かな息遣いが
こちらまで聴こえてくるような場所です。
庭が教えてくれること
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夏がはじまる少し前の、今の季節。
縁側のガラス戸を開け放ち、庭からの風とともに
小さな緑の風景を楽しむ。
ムラカミ家では、つかの間の贅沢な時間が流れています。
昭和初期に建てられたこの家と出会ったのは、10年ほど前。
庭のある暮らしというのは、誰もが一度は憧れるものですが、
こまめに剪定をしたり、夏は虫がたくさんいたりと、
実は大変なことが多いそう。
でもそんな手がかかることも含めて、じっくり付き合っていきたいと
ムラカミは言います。
ビワ、月桂樹、ローズマリー。
季節ごとに、表情を変える小さな庭。
今は、庭中に生えたどくだみを抜いて、乾燥をさせ
どくだみ茶が食卓のお供になっています。
カチカチと刻まれる、日常の時間のまわりには、
もっと大きく豊かな時の流れがあるということ。
手をかけた分だけ、そんな時間のおおらかさを教えてくれる。
庭と共に在る毎日は、これからもゆっくりと続いていきそうです。
今は昔
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ハマグチ一家が、昨年、海に出かけたときのこと。
浜辺で光るものが目にとまり、拾い上げると、
ハングル文字がはいった栄養ドリンクのビンでした。
海を越えて、時間を超えて、ハマグチの手の中に漂着した
そのビンとの出会いが、全てのはじまり。
何か惹きつけられるものがあり、家に帰って調べてみると
海だけでなく、実は山の中にも、昔のビンがたくさん眠っているということを知ったハマグチ。
そしてそれを探して収集することを”ボトルディギング”と呼ぶことも。
そこからは、寝ても覚めても、頭のなかは”ボトルディギング”。
週末は家族で、宝探しのような冒険心を胸に、
山や、神社の裏側、昔の集落跡など、あちこちにビンを探しに行きます。
どんなところに埋まっているのか、昔の地形を考えたり、調べることも。
“今”だけが映っていた日常の景色から、”昔”の名残を探すようになったことで
目線に奥ゆきがでるようになったといいます。
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気付けば、家の小さな棚には、100本ほどのボトルコレクションが。
今はもうどこでも作られていない特別なビンの数々。
光に透かすと、中の気泡やガラスの歪みが、ゆらゆらと目を楽しませてくれます。
そのときの誰かの生活が透けて見えるような、不思議な感覚を味わいながら。
ハマグチ家の一角には、”今は昔”のロマンが
大切に集められているようです。
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4月からはじまった”sisamの過ごしかた”シリーズ。
今回を一区切りとさせていただきます。
この2か月間、皆さまのおうち時間の、ひとさじの楽しみになればという
スタッフ全員の想いをのせて、綴らせていただきました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
7月からも、引き続きコラムをお楽しみください。
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タニ