ThaiCraft カレンシルバーgroup
タイ・チェンマイ
Thaicraft はシサム創業のころから20年以上懇意にしており、
タイでフェアトレードと言えばThaicraft というぐらい活発に活動されていたフェアトレードNGOです。
しかし、主要メンバーがかなりのご高齢になられ、フェアトレードNGOとしての活動を休止されました。
高齢を押して長年、生産者とのやり取りを細やかにサポートしていただきましたが、
この度、話合いを重ね、カレンの村の生産者・エカチャイさんを中心に、
村とシサム工房とで直接、デザインのやり取りや輸入手続きを行う準備が整いました。
エカチャイさんを中心にした、生産者メンバーも、素材も、作り上げる伝統技術も、
特に変更はございませんが、シサム工房のフェアトレードポリシーとして、
「地元に根ざす公益的な非営利組織に、生産者との間に入ってもらうこと」を大切にしてきました関係から、
いったんこちらのtibitシリーズを、
フェアトレード商品やWFTOマーク付き商品からは外してのご紹介をさせていただくことにいたします。
いつの日か、生産者自身が規模と運営能力を上げ、
ある程度の規模での自助グループなどを民主的に運営するなどし、
そのグループをシサムのWFTO正会員権限にて監査し、
「フェアトレード」としてWFTOオランダ本部に追認してもらうことができる日が来ましたら、
また改めまして、みなさまにtibitを正式なフェアトレード商品としてご紹介したいと思っています。
手作りへの敬意、伝統文化や技術の継承、田舎でも出稼ぎに出ずとも家族と暮らせる生業、という意味で、
これからも変わらず大切にしていきたいシルバーシリーズです。
ぜひ、ご愛用いただけることを願っています。
生産者のようす
シサム工房のシルバーアクセサリーを作っている村は、
北タイの中心地、チェンマイから車で3時間ほど走ったところにある少数民族カレンの村です。
民族衣装を日常に来ている村人の女性
カレンは、その独特の民族衣装のほか、精巧な銀細工と手織りの布で有名な民族です。
この小さな村で、高い技術を持つエカチャイさんという男性を中心に、
マットな輝きの美しいシルバーアクセサリーがひとつひとつ丁寧に作られています。
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エカチャイさん
もともとミャンマーの政治的混乱から逃れてきたカレン民族が住む、
自給自足の村でしたが、時代とともに現金収入を求め大都市に出稼ぎに行く人が増え、
村から若者が消えて行き、コミュニティーが空洞化していきました。
村人の中には、出稼ぎ先でタイ語がうまく話せないなどで差別を受けたり、不当な賃金で使われたりと、
社会に揉まれ、自尊心に傷を負って村に逃げ帰ってくる人も大勢いました。
そんな中、タイクラフトのスワディーさんが何度も村に通いつめ、
信頼関係を築き、伝統の銀細工で輸出品を作る道を開いてきました。
活発に活動していたころの村のメンバー、ThaiCraftのスワディーさん、シサムチーム
順調に生産量も質も向上していったシルバー生産でしたが、2012年に銀の国際取引価格が急騰して以来、
純度の高いカレンシルバーは原料高という影響を正面から受けてしまいました。
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しかし、生産者たちは村で畑をしながら、
民族の伝統技術を懸命に守ろうとシルバーアクセサリーの制作を続けています。
現在、タイクラフトという組織のサポートはなくなってしまいましたが、
シサム工房との直接のやりとりを通して、カレンの伝統工芸と、
村に居ながらにして得られる現金収入の道とが、細くとも長く続いていくよう、
村に残るエカチャイさんたちの新たなチャレンジは、始まったばかりです。
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