「焙煎」と出会う 2
SISAM COFFEEの生豆販売を記念して、
ひきつづき、身の周りで密かに活動をつづける
おうち焙煎家たちを調査する日々。
ふと隣を見ると、打ってつけの人物が座っているではないですか…!
オンラインストアスタッフのフルカワです。
実は焙煎歴5年のフルカワに、今回はとことん焙煎世界の魅力を語ってもらおうと思います。
第2話 自家焙煎へのいざない
こんにちは。Online Storeのフルカワです。
私とコーヒーとの出会いは大学時代。
ボランティアを行うサークル活動で、フェアトレードコーヒーを扱う喫茶店の方と協力して、
学祭の出店でフェアトレードコーヒーを出すことになりました。
そこで飲んだコーヒーの美味しさと言ったら…。
それまではただの苦い飲み物であったコーヒーの価値観が180度変わり、
それ以降コーヒーにのめりこむようになりました。
その後、焙煎を行う友人からの、「自宅でも手軽に焙煎ができるよ」と言って飲ませてくれた
一杯に感動。それがきっかけとなり、自分でも手網焙煎を始めて早5年。
自家焙煎の魅力は、様々な種類の豆を自分の好きな煎り具合で楽しめること。
そして、焙煎したての豆の味がどう変化していくのか、その変化も楽しめることです。
何より、自分で焙煎した豆の味は格別。
いつもの一杯の時間が特別な時間に変わります。
コーヒーの生豆は、薄い黄色~緑白色をしており、
少し土が混じったような緑の香りがします。
まずはその生豆をバットなどに移し、風味よく仕上げるために、虫食いなどがある豆を手で取り除きます。
この作業をハンドピックと呼び、こうしたひと手間が、おいしいコーヒーへつながります。
発酵してしまった豆が含まれていたり、ひとつひとつ微妙に形が異なったり、
コーヒー豆が自然の中で生まれてきたことをつくづく実感できる大切な時間です。
ハンドピックが終わったら、いよいよ焙煎。
チャフと呼ばれる豆の薄皮が飛び散るので、コンロの周りは綺麗にしておきましょう。
手網焙煎のコツは、同じ高さでひたすら振り続けること。
高さは火から15cmほど離し、火力は中火ほど。
終わった後は手がプルプル震える、体力と根気の勝負です。
焙煎の時間は、およそ200gで20分ほど。豆の量や含まれている水分量などで微妙に変化します。
煎り具合の目安はパチッ、パチッという、豆がはじける「ハゼ」と呼ばれる音です。
豆を焙煎すると、この音が必ず2回訪れ、1回目のハゼ(パチッ、パチッという大きな音)と
2回目のハゼ(ピチッ、ピチッという乾いた音)のタイミングで、浅煎り、中煎り、深煎りのタイミングを見極めます。
1回目ハゼの終わりぐらいに止めると浅煎り、2回目ハゼの始まりぐらいに止めると中煎り、
2回目ハゼの終わりぐらいに止めると深煎りというのがおおよその目安となります。
この音と香り、色など、目・鼻・耳をフルに活用して、煎り具合をつかんでいきます。
煎りが浅くなると酸味とフルーツ感が強くなり、深くなると苦味とコクが強めに。
ぜひ様々な煎り具合を試して、自分好みの加減を見つけていただければと思います。
自分好みの煎りに達したら、すぐに豆をざるなどにあげ、
風を当てて冷やします。余熱でも焙煎が進んでしまうので、すぐに冷やしましょう。
焙煎後の部屋には香ばしいコーヒー豆の香りが広がり、
それだけで幸せな気持ちに。
焙煎したてのコーヒー豆からは炭酸ガスが発生するので、
2,3日置いて味を落ち着かせてからが飲み頃ですが、
ここはぜひ焙煎したてを味わってみてください。
苦労して焙煎した、できたての一杯を味わえるというのはまさに自家焙煎の特権。
フレッシュな香りが鼻を抜ける、極上の一杯です。
焙煎後どういう風に味わいが変化していくのか、
その移り変わりも含めて楽しんでいただければと思います。
自分だけの一杯を、SISAM COFFEEができあがるまでの物語を感じながら、
ぜひ五感をフル活用して、自家焙煎に挑戦してみてください。
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フルカワ
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