旅するオーガニックコットン
いざsisamの旅へ 第3話
秋冬のご褒美とも感じられる、ふかふかのオーガニックコットン。
冷たい風も味方につけてしまうような、頼もしい心地良さが今年もやってくる。
新作のコレクションのなかでまず目線がとまるのは、視界が灯るような優しい「赤」。
着る人の肌を明るく照らす色を作りたいという想いから。
自分を大きく変えるわけではないけれど、少しちがう表情を作ってくれる肌馴染みの良い「赤」をぜひ身に着けてほしい。
他にも、どんな人の日常にもとりいれやすいナチュラルな色を取り揃えた。
「旅」というテーマは、オーガニックコットンのコレクションにすっぽりと当てはまるような気がする。
なぜなら心地よさと着まわしやすさを持った服は、旅の必需品だからだ。
そのなかでも、旅先をイメージしてデザインした2着を紹介したい。
境目のないワンピース
旅の荷物は最小限にしたい。
そんなとき一枚でコーディネートが完成するワンピースは嬉しい存在。
小さめの襟がポイントの一枚は、ちょっときれいなレストランやクラシカルなシーンにも
自信をもって着ていける。
でも動きやすく、日常着としても気負いなく楽しめるのが、この生地感の良いところだ。
旅と日常の境目を感じない服なのかもしれない。
どんな一日にも素敵な広がりをもたせてくれる一枚を、この秋にぜひ。
旅の足どりを包む
そしてもう一つはワイドパンツだ。
とにかく履きやすく、ワイドシルエットゆえに自分の体感に合わせて重ね着も自由自在。
旅に履くパンツは、窮屈は嫌だけれど、だらっとした感じにも見せたくない。
その希望を叶えてくれるのが、綺麗なワイドライン。
ジャージ生地の良さを生かしつつ、タテ線のドレープが上質な美しさを見せてくれている。
新しい土地を悠々と踏みしめることのできる旅のパートナーになってくれるはずだ。
旅先で待っているのは、人や景色だけじゃない。
そう、現地の美味しいご飯も、旅に行く理由のひとつ。
もちろん悔いのないように、お腹いっぱいに食べる。
ウエストはゴムだから楽々。
それを言い訳に、もう一杯おかわりを。
そんなたのしい旅の想像が広がる、万能なワイドパンツだ。
わたしの旅
オーガニックコットンを担当しているキドウ。
キドウの最初の旅の記憶は、小学3年の頃だ。
兵庫の相生市に、夏休みで訪れたときのこと。
ひとりで地元の町をうろうろする機会があった。
「自分の知らない場所で、知らない人達の日常が流れている。」
それを知ることの楽しさを初めて感じたのが、キドウの旅のルーツだ。
観光地で楽しむことも良いけれど、キドウはその地の「日常」に目を向ける。
どんな人が、どんなものを食べて、どんなことで笑って、どんな生活をおくっているのか。
様々な国で、その土地土地を歩きながら、自分の目で世界を見てきたキドウ。
その目線を持ったとき、実は自分のごく身近なまわりの世界も、旅になるんだということに気付いた。
「自分とは違う人がいると思うと不安になるけど、そうじゃない、実はみんな一緒なんだと感じられるようになりました。
そんな風にたくさんの人が感じることができたら、社会はもっと変われるのになと思います。」
同じ町に住む人も、海の向こうで暮らす人も。
みんな遠いようで近い。
旅は、私たちにこの世界の見方を教えてくれる。
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タニ
